江戸前アユ

せたがや水辺の楽校の活動場所ではアユがつれる。東京湾から溯上(そじょう:のぼってきた)してきた江戸前のアユ。もう何十年もこの場所でアユを釣り上げている名人の谷津田(やつだ)さんにお話を聞きました。


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今年のアユは小さいのだそうですが、それでも谷津田さんは今日も20センチをこえる大物を釣り上げていました。その秘訣(ひけつ)は「川をよく見る」とか。水面にさざ波が立つように見えるところは、小さなアユが群(む)れているだけ。ユラリユラリと水面の下に銀色に光る大きめのアユが泳ぐ場所を見つけるのがポイント。でもそれがわかるようになるには「何年もこの川を見ていないとわからねぇ~よ」とのこと。たしかに・・・。

釣り針はアユのかかりがよくなるように、いつも先っちょを鋭(するど)くとがらせておく必要があるそうで、谷津田さんは針先をとがらせる砥石(といし)を持ち歩き、針の手入れをしています。そういうところが名人の極意(ごくい)ナリ。


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今日、最大級のアユ。ひれが大きくきれいなアユでした。アユ釣りは10月くらいまで楽しめるそうですが、アユの一生は一年でおしまい。だからアユのことを「年魚(ねんぎょ)」とも言います。でも中には冬を越(こ)して次の年まで生きるアユもいるそうです。そういうアユのことをこの土地に住む人は「とうすんぼ」と呼ぶのだそうです。初めて聞いたなぁ~。




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